人工呼吸器のSIMV管理
人工呼吸器SIMVの看護
SIMV(synchronized intermittent mandatory ventilation)はエスアイエムヴイとも読みます。
自発呼吸と強制換気が混ざった換気
SIMVとは
・自発呼吸がある場合とない場合の両方に用いることがでくる
・自発呼吸だけでは不足している換気量を補助する
・強制換気の間に自由に自発呼吸ができる
・一番よく使われているモードである
SIMVの実際
(設定)
・トリガー感度を適切に設定しておく
・換気回数(SIMV回数)を設定する
・強制換気の内容(量規定VCVか圧規定PCV)を選択設定する
(自発呼吸がある場合)
・強制換気と強制換気の間に自発呼吸ができる。CMVモードの時に自発呼吸があるとファイティングが起こりやすいが、SIMVは自発呼吸のタイミングに合わせて自動的に同期(シンクロ)する
・自発呼吸があるとSIMVの強制換気の間隔は不規則となる
・すべての自発呼吸に強制換気が行われるわけではないので、トリガーを設定する。トリガーに引っかかるとこの間だけ自発呼吸に合わせて強制換気を行う(それ以外の自発呼吸は、呼吸回数としてカウントされるのみ)
(自発呼吸がない場合)
・自発呼吸がなかったり少なかったりする時は、一定時間(SIMV回数=60秒÷SIMV回数)後に強制換気が行われる
・全く自発呼吸がない場合は、等間隔で強制換気が行われる
・SIMV回数が多い自発呼吸なしの状態=CMVと言える
(特徴)
・SIMV回数を減らしていくと、自発呼吸の割合が多くなる
・SIMV回数をゼロにした時は自発呼吸のみとなるので、このように徐々に減らしていきウィーニングする
・強制換気と強制換気の間に出現した自発呼吸に対して、PSをかけることも可能(SIMV+PS)。これが、SIMV回数がゼロになるとPSのみになるので、PSVと同じになる。
SIMVの注意点・観察ポイント
・設定した強制換気部分は、換気を保証される
・自発呼吸することが可能である
・強制換気も、自発呼吸とタイミングを合わせてくれる(同期する)
・回数を減らすことでウィーニングができる
・強制換気のパターンが、患者の需要と合っているとは限らない。呼吸回数や換気量または気道内圧を観察する必要がある
・強制換気と強制換気の間の自発呼吸に対してPSをかけることも可能=SIMV+PS
公開日:
最終更新日:2015/03/29